植物を鉢等で育てる時、目をかけていないと、
水くれを忘れて、枯らしてしまうことがある。
また水を与えすぎても、植物は育たない。
人間も目をかけていないと、心に安心感・安定感が育たない。
逆に目を掛け過ぎても、プレッシャーで潰れてしまうことがある。
程よく目を掛けることが、人の心の安定と成長に不可欠な栄養素となる。
心の不調が起きやすかったり、
精神不安定なことが度々あったり、
何かに執着することが多かったりするのは、
育ってくる環境の中で、養育者に程よく目をかけてもらえることが少なかったからかもしれない。
こうした心の状態はいつまでも続くのかといえば、決してそうとは言い切れない。
それを補うような体験をすることで、心の不安定さは解消していくことがある。
心が不安定な人の気持ちに寄り添い、
肯定的な眼差しを送り続けるカウンセリングというものは、
その人の心の安定や、成長を支える後押しとなるもの。
カウンセリングは、今抱えている悩みを解決することばかりに限らず、
その人の心の安定や成長を見守り、時間をかけてサポートしていくプロセスであるとも言えるのである。