夫婦・恋愛関係において、全ての人に当てはまるわけではないけれど、多くの人に見られる傾向の一つとして次のようなものがある。
男性は彼女や妻に、母親にしてもらったことと同じことを求める傾向がある。
女性は彼氏や夫に、両親にしてもらえなかったことを求める傾向がある。
何れにしても、人生のパートナーに対して親的役割を求める傾向である。
何故こうなるのかと言えば、基本的に自分の味方でいてくれる相手が出来ると、そこに安心感が生まれ、社会の中ではそうそう気楽に出すことが難しい心の中にいる子どもの部分が、ひょいと顔を出すからである。
人によっては、その子どもの部分が大きい人もいれば、それほど大きくない人もいる。
子どもの部分が大きい人というのは、小さい頃何らかの事情で、その子どもの部分を満たすことが出来なかった人である。
そして子供の部分が大きければ大きい人ほど、パートナーに親を求める度合いが強くなる。
そんな子供の部分の大きい人同士が一緒になると、お互いが求め合ってうまくいかなくなることが多くなる。
また子供の部分に多少の差があって、最初はどちらかが受け止められてはいるものの、時間の経過とともに耐えられなくなり、関係性が破綻するということもよく起こりがちである。
何れの場合もお互いが傷つき、次の恋愛や結婚に尾を引いてしまうことや、異性とのお付き合いそのものをあきらめてしまう人さえいたりする。

もしこのような体験を繰り返す傾向が自分にはあるのではないかと感じたら、親の役割を多少なりともしてくれる人を求め、その人にサポートを仰ぐのも悪くない。
素直な自分の気持ちを大切にしつつ人と触れ合っていれば、その役を買ってくれる人が何らかの形で現れたりするもの。
こんな自分ではダメだ!
自分は異性とはうまくいかない!
などと決めつけ、あきらめてしまう前に、様々な人に出会いながら成長していく自分の人生のプロセスを信頼し、それに委ねてみるのも一つである。