おおよそ日本のどこの街でも、かつて栄えた街の中心部の人口が減少し、郊外の人口が増加するドーナツ化現象が起こっているように、人の心のドーナツ化現象も進んでいる。
自分の中心に自分を存在させることができず、絶えず外の情報や、損得勘定、様々な欲に振り回されて、日々忙しく過ごしている人が増えている。
あれも欲しいし、これも欲しい・・・
あれをやらなければ、これもしなければ・・・
、
あそこのうちの誰々は○○だから、うちも○○しなくては・・・
少しでも得をしようと、セールやキャンペーンに乗り遅れないよう一生懸命ものを買い集める・・・
取り残されないように、損をしないように、少しでも得するように、他人からよく見られるように・・・
心はいつもせわしなく、外へ外へと意識を向けているのが現代人の一般的な習慣ではないだろうか?
そのようなことに追われているうちに、心の内側が寂しくなっていく。
ふと一人になった時、ふと暇になった時、
そして急に何かがうまくいかなくなった時、
とてつもない虚しさが心の奥の方から突き上げてくる。
するとその突き上げてくる虚しさを恐れて必死で蓋をする。
そしてまた外側に意識を向け、何かで埋め合わせをしようとする。
そうしているうちに少しずつ、心の闇が深くなっていく。
気付いた時には心の中身は空っぽで虚しく、生きる希望さえ失ってしまうようなことがある。
私たちの豊かさは、外側ばかりにあるとは限らないのに・・・