春はどうして心の不調を訴える人が増えるのだろう?
それは溜めていたものが出てくる季節だからだ。
多くの植物は春に芽吹きを迎えたり花を咲かせたりする。
冬の間に蓄えていた力を暖かくなると共に外に吐き出していく。
人間も今まで溜めてきたものを、自然に吐き出したくなる季節なのかもしれない。
今まで自分の本当の気持ちを抑えたり、出すのを我慢して心の均衡を保ってきたものが、思わず噴き出してきそうになる。
それでも必死に自分をごまかして
抑えよう・・・
なんとか我慢しよう・・・
などとすればするほど、平常心を保つことが難しくなって気が狂いそうになる。
或いは自分が猛烈に無くなってしまうような恐怖を、感じるようになるかもしれない。
こんな心境になったらどうすればよいのだろう?
蚊の鳴くような声で叫んでいる本心の声を、あるいは心の中で大暴れしている荒くれ者の言い分を、何らかの形で表現することがその近道になる。