人々が抱える悩みには、様々な解決のパターンがある。
私は20年以上相談業務に携わってきたが、それは千差万別・十人十色と言ってよいだろう。
一回の相談で解決していく悩みもあれば、5回6回と話をしていくうちに解決する悩みもある。深い悩みを抱えている人は年単位で取り組む場合もある。
また解決することよりも話を聴いてもらうことで自分の心を整理したり、話をありのままにすることそのものを楽しんでいる人もいる。
悩みの解決法は、人によっても悩みの種類によっても様々である。
また悩みが解決すれば、心が晴れて楽になるというのはその通りであるが、悩みの種類や深さによっては、解決を急ぐことでかえって辛くなってしまったり、絶望を感じてしまうこともあるだろう。
後者の場合、抱えている悩みを自分なりにどう扱えばよいのかをある程度把握していくことができれば、自分が目指す解決への道筋が見えてくる。
解決への道筋が見えてくれば、それが一生かかって取り組んでいく大きなテーマであったとしても、それほど混乱したり自分を見失って自暴自棄になることは少なくなり、心も安定していくことだろう。
大切なのは自分の抱えている悩みが、いったいどのような性質のものであるのかをまずは知ることであり、そこから解決への一歩が始まるのである。